伊勢遺跡史跡公園遺構展示施設

伊勢遺跡史跡公園遺構展示施設

古代に思いを馳せるための「覆屋」

滋賀県守山市の伊勢遺跡を守るための覆屋である。遺跡は中心にある方形区画と楼観、それを取り囲む直径220mの円周上に等間隔で配置された祭殿群からなる。円と方形を乱さないよう平面形状は楕円形とした。軒高を1m程度に抑えたドーム屋根の内部空間は、マッシブな木で覆われており、古代的な木彫の船のようでもある。主構造は鉄骨だが、6パタンの材形状からなる1,180本以上の折線状のスギ無垢材が面剛性の補強材になっている。映像投影面は折線間の段差を無くす3D加工を現場で施し、様々な加工技術を集約させた力強い木の空間を作り上げた。

変形した楕円形の平面にアーチ状の天井(頂部3,495mm)が架かる。

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屋根架構は直径130mmの鉄骨柱にリング状の桁梁をピン接合し、短軸方向にアーチ状の鉄骨梁を架けている。

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高透過強化2枚合わせガラスの下に3次元測量で再現された遺構のレプリカ。オリジナルの遺構はレプリカの直下に埋設保存されている。

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南全景。楕円の長軸は約40mで軒高4,789mm。

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南夜景。

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南西から見た空撮。

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詳細

設計
平田晃久建築設計事務所
所在地
滋賀県守山市伊勢町
敷地面積
5,258.29
建築面積
530.96
延床面積
530.96
階数
地上1階
竣工年
2023

構造:tmsd萬田隆構造設計事務所
施工:日建
木天井加工・施工:シェルター

メディア掲載・受賞

メディア掲載
  • 新建築 2024年1月号
  • GA JAPAN 187 MAR-APR/2024
受賞
  • ウッドデザイン賞2024 奨励賞(ライフスタイルデザイン部門) 審査委員長賞
  • 令和6年度 木材利用推進コンクール 優良施設部門「優秀賞」

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