老朽化した既設保育所・幼稚園の建替と共に待機児童の解消、産休明け保育・一時保育の充実の為に幼保一元化施設を計画した。定員300人と大規模な地域の子育てを担う施設である。建物配置は北側に東西広がるような配置とすることで冬季の北西から吹き上げる強風と、吹付ける雪から園庭で遊ぶ児童を保護し冬でも元気よく遊べるよう計画した。幼稚園と保育園の児童の体格も考慮し、園庭を2ヶ所とし、安全面に考慮している。施設での活動の中心となる遊戯室を見守りやすい施設全体の中心に配置し、建物の形状を楕円とすることで卵をイメージし、他の棟を鳥の巣に見立て取り囲むような配置とすることで、未来に羽ばたく子供達を地域住民とやさしく見守る様な外観とした。
又、三本木地域のシンボルである向日葵を黄色のポイントで表現し、屋根も曲面とすることで柔らかい印象としている。遊戯室の内部は全て木現し、上部一面に窓を設置することで木軸組部の隙間から入る光は優しく、まるで木漏れ日が差しこむ森の中で遊んでいるような感覚となるよう努めた。今回、KES構法を用いて、遊戯室は大断面集成材で大空間を構成し、45分準耐火構造とすることで軸組部分を表すことを実現した。その他の保育室は小断面の集成材で構成することで合理化し、経済的に優れた施設を実現することが出来た。
遊戯室
1/6
多目的スペース
2/6
保育室
3/6
保育室
4/6
南側外観
5/6
南側外観
6/6
詳細
- 設計
- 桂設計
- 所在地
- 宮城県大崎市
- 敷地面積
- 13,478.37㎡
- 建築面積
- 3,044.72㎡
- 延床面積
- 2,684.62㎡
- 階数
- 地上1階
- 竣工年
- 2008年
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