ZOZO本社屋

ZOZO本社屋は、スタッフ同士の顔が見える吊り屋根の無柱空間が特徴である。街路と一体化した大開口とはね出しの大庇は、ストリートから生まれるトレンドを観察する習慣を促している。2～8mに変化する天井高とスキップフロアによって、フリーアドレスの執務空間にパブリックとパーソナルな空間がグラデーション状に生まれている。30×30mmの木材をR＝39ｍの曲率で曲げ、柔らかに編み込んだ繊維質の屋根と壁は、大きな布のようにたっぷりと垂れ、人びとをやわらかに包みこむ。ZOZOらしい「着心地のよい服のような建築」である。