奥へと引き込まれる空間 　toberu2号館
toberu2号館は、若い起業家が集まり、4ヶ月間寝食を共にしながら学び考える場である。 間口が狭く奥行きの長い敷地を生かすため、中央に奥行きの深い通り庭を通すことにした。 中央には皆が集まる奥庭としての大きな吹き抜けがあり、トップライトから光が差し込む。通り庭と奥庭に面する壁、 床などには光を反射する素材を採用し、トップライトからの光を受けて空間全体が柔らかく反射する空間とした。建物の奥に、通りの外にある現実の屋外空間とは異なる「夢のような外」 とでもいうべき空間があることを目指した。

〇新建築 2021年9月号掲載

撮影：Yurika Kono