【ニュースリリース】天童木工とシェルターが業務提携 最高級品質のインテリアを融合した構造部材を共同開発しトータルデザイン ―木材本来の価値を提案―
2026年10月1日
株式会社シェルター
株式会社天童木工
株式会社シェルター(本社:山形県山形市、代表取締役社長:木村仁大)と株式会社天童木工(本社:山形県天童市、代表取締役社長:森山馨)は業務提携し、構造とインテリアをトータルデザインいたします。本提携により営業領域に加えて技術開発領域でも連携し、建築用構造部材などを共同開発します。これにより両社は木造建築市場の新たな需要を創出するとともに、建築やインテリアに留まらず製材業から林業に至るまでの木材流通上流へと利益を還元させ、再造林の促進と、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現を後押しします。
共同開発の第一弾として両社は、“家具の様な柱”をキーワードに掲げ、最高級品質の木質耐火部材「(仮称)COOL WOOD Premium」(以下、(仮称)CWP)を共同開発いたしました。「(仮称)CWP」はシェルターの木質耐火部材「COOL WOOD」を基盤とし、その表面材について高品質の木材を用いながら、さらに高度な成形加工を施した製品です。建築基準法が定めるすべての要求耐火時間に応える性能を有しながら、繊細で美しい曲面を描く表面材によって、全く新しい木造建築を提案します。表面材に用いる木材は国産材やFSC®認証材を中心として、針葉樹と広葉樹を問わず、銘木などの希少性の高い多種の樹種が選択いただけます。また、多様な塗装パターンに対応するほか、パーツの継ぎ目など細部に至るまで家具クオリティの仕上げを施します。
「(仮称)CWP」は本発表により問い合わせ受付を開始します。高級不動産や上質な設えを求める商業施設などでの採用を想定しており、両社で連携してお客様に提案してまいります。両社は今後、「(仮称)CWP」の成形加工や塗装の選択肢を拡充するとともに、梁や壁など他構造の製品化にむけても共同開発を推進します。
当社シェルターは「都市(まち)に森をつくる」というコーポレートビジョンを掲げ、事業を通じて森林資源の活用、2050年カーボンニュートラルの実現に取り組んでまいりました。これからも人と環境に優しい「木造都市」の実現に向けた事業を展開してまいります。
提携の背景
近年、中大規模の建物での採用事例も増え、木造建築にかつてないほどの注目が集まっています。環境への配慮や人間の心身への好影響などから木造建築が支持を得ており、木材の価値向上が図られています。一方で鉄骨造や鉄筋コンクリート造といった他構造との価格競争においては、過度なコストメリットが木造に求められている側面もあります。建設費が安価であることがメリットとされる一方で、環境と経済の循環という社会目標の達成には、現状の木材活用のあり方において課題が残ります。
古来より木造は神殿や城郭などにも用いられており、銘木の採用や高度な木工技術によって資源価値が高められ、身近な資材でありながら、本来は価値の高い資材でもありました。
どちらも木材の活用を事業の基盤としてきたシェルターと天童木工は、この度の業務提携により木材の資源価値向上を図り、建築とインテリアに留まらず製材業そして林業にまで利益が及ぶことを目指します。
共同開発の「(仮称)COOL WOOD Premium」について
中大規模木造建築の設計・施工・部材供給を手掛けるシェルターと、家具・インテリアの設計・製造で国際的に高い評価を得る天童木工。木材の活用において独自のノウハウを有する両社の連携によって最高級品質の木質耐火部材「(仮称)COOL WOOD Premium」が生まれました。耐火構造でありながら木を現すことができる表面材について、樹種・産地、塗装・風合い、フォルム、細工仕上げを細かに設計いただけます。また、耐久性を高める技術の応用により、耐候性に課題がある木材の外部利用についても、採用可能とすることを目指して開発を継続しています。自然素材ならではの風合いを引き立てながら、高度な加工技術によって木の潜在価値を引き出す、まさに“家具のような柱”を体現する木構造です。

MATERIAL(樹種・産地)
産地指定可能:国産 ※国内の各都道府県産木材に対応が可能です。
※FSC®認証材、SGEC認証材対応
主な針葉樹例:スギ、ヒノキ
主な広葉樹例:オーク、ウォールナット、サペリなど
COLOR & TEXTURE(塗装・風合い)
ナチュラル、スタンダード、ブラウン、ローズ など

FORM(成形合板技術)
天童木工の成形合板技術を用いて滑らかな曲面をまとわせ、家具から空間へと連続する、調和のとれたインテリアをつくり出します。
「成形合板」とは、薄くスライスした木材を重ね合わせ、接着して型に入れ、加熱・加圧することで、曲面や立体形状に成形する技術です。
無垢材では難しい自由な曲線や三次元形状を実現しながら、高い強度と軽量化を両立できることが特長です。また、木材を必要な厚みや形状に合わせて積層して成形するため、無垢材を削り出して家具をつくる場合に比べ、材料を効率よく活用できます。
天童木工では1947年の高周波発振装置の導入をきっかけに技術開発を進め、建築家やデザイナーとの協働を通じて、成形合板を活かした家具を数多く製作してきました。

DETAIL(細工仕上げ)
継ぎ目や木栓に対して精密な仕上げ加工を施し、職人技術に裏打ちされた美しさを実現します。

FIREPROOF(防耐火性能)
すべての要求耐火時間で耐火構造の国土交通大臣認定を得た木質耐火部材「COOL WOOD」を基盤としているため、高層、大規模あらゆる建築の木造化に採用可能です。
また、オプションとして、天童木工が開発した防火材料の国土交通大臣認定を得た国産スギ積層材(準不燃材料)の応用も目指して開発を継続しています。

WEATHERPROOF(耐候性能)
オプションとして、シェルターが培ってきた腐敗や雨水を防ぐ施工技術を施した仕様も用意しています。また、天童木工では、薬剤含浸技術「圧密浸漬処理」を応用した耐候性を高める技術開発を進めており、国産スギ材の屋外利用を目指しています。
SUSTAINABILITY(環境性能)
木質耐火部材「COOL WOOD」では、1時間、2時間耐火仕様の柱においてEPD(環境製品宣言)を取得いたしました。「(仮称)COOL WOOD Premium」においてもCO₂排出量の可視化によりLCAの算定・評価を促進し、エンボディドカーボン削減に向けた取り組みを可能とします。
木質耐火部材『COOL WOOD(クールウッド)』概要

燃え止まり層にせっこうボードを用いた木質耐火部材。1、1.5、2、2.5、3時間の国土交通大臣認定を取得し(2、3時間は日本初)、日本、カナダ、スイスで特許を取得しています。
中心部の「荷重支持部材」にはスギ以上の比重がある樹種を選択でき、製材、集成材、LVL、CLTなどが使用可能です。
1時間、2時間耐火仕様の柱において、EPD Hubにて認証を受け、EPD(環境製品宣言)を取得いたしました。EPD(Environmental Product Declaration)は、LCAの手法を用いてCO₂排出量などの環境情報を算出し、国際規格(ISO 14025)に基づいて開示する環境ラベル(タイプⅢ)です。
(一社)日本木造耐火建築協会を通じて技術をオープンにしています。
■2020年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞 技術部門 受賞
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